2014年4月30日水曜日

地元のファミコンショップ


地元のファミコンショップが閉店するらしい。半分くらい片付けが始まっている様子が寂しかった。約20年間、営業していたファミコンショップの思い出がよみがえる。このファミコンショップがぼくに与えた影響はきっと小さくない。

小学生くらいの時、僕らはこのファミコンショップに入り浸ってデモ機をさわっていた。僕らは全然お金がなくて、このファミコンショップが新しいゲーム機にさわれる貴重な場所だった。

ほとんどソフトを買うことがなかったけど、店長さんは本当に仲良くしてくれた。ゲーム脳が最盛期、この時は「ラッキーな場所見つけたぜ」くらいに感じていたが、今から振り返れば、何も持たない小学生を相手に良くしてくれたことを感謝している。なぜそこまで良くしてくれたのか、振り返ってみても良くわからない。ただただ単純な好意だったと思う。

このファミコンショップは中古ソフトの販売をしていた。このファミコンショップには多くの開封済みのゲームソフトがあった。僕らはだいたい毎日3時間はこのファミコンショップにいて、たまに(アンオフィシャルに)バックオフィスに連れて行ってもらえることがあった。

その機会に数多くの開封済みゲームをやらせてもらえた。中古ソフトなので、最新作はないが、聞いたことのある名作と呼ばれるものを片っ端から触った。もしくは、このゲームはどう思う?みたいな感じで触らせてもらった。もちろん時間に限りがあるので、最後までプレイすることは少なかったが、僕は普通では体験できないような数多くののゲームに触れることができた。

また、スーパーファミコン全盛の時代にファミコンソフトのワゴンセールをやっていた。全てのファミコンソフトが100円くらいで売られていた。僕は自宅にあるソフト以外のすべてを買いまくった。おそらくこの時に100〜200本くらい買った気がする。そうしてまた、僕の脳内ゲームインデックスがアップデートされていった。

それから10年くらいの間、当時の店長や店員さんがいなくなり、また、忙しくなり始めた僕とこのファミコンショップの付き合いはフェードアウトした。ただ、当時の恩返しのつもりで、僕は買いたいゲームはこのファミコンショップで買うようにしていた。地元でなんとなく立ち寄る場所っだった。



僕が最近ゲームのことを考えると、かならずそこにコミュニティがあることに気づかされる。ビジネス以外の大きなものが、そこにあり、それは単純な好意だったと思う。僕は、こういったものが残っていることが大切だと思う。