2011年12月31日土曜日

2011年の振り返り

2011年も終わろうとしています。その前に個人的に印象的に残ってることをまとめておきたいと思います。2011年に始まったものでないものも多く含まれていますが。。。

・動画コンテンツ
動画コンテンツが増えてきました。ニコニコ動画が有料配信を始めたり、Googleが2011年のまとめ動画を公開したり、サービスをリリースした際にサービス概要を紹介したり、またやカーンアカデミーにようなラーニングサービスが出てきました。要因としては回線の安定などもありますが、やはりスマートフォンの普及が大きいでしょう。


・ソーシャル化
ウェブ2.0に起きた大きな変化の中にCGMがあります。多くのメディアがユーザーが参加するように置き換わりました。例えばブログ、今まではニュースサイトは見るものでしたが運用する人が出てきました。同じことがソーシャル化して変化しています。ソーシャル化とは「自分を中心に情報を配置する」ということとでも理解しておきましょうか。

自分の位置からタクシーを呼べるiPhoneアプリとかがリリースされたりもしました。同じように、既存のサービスをソーシャル化した回答を考えていくと面白いと思います。

・ストック型からフロー型へ 
グーグルが推測するインターネット上の情報量は、6年前が5EB(エクサバイト、エクサバイトは百京バイト)だったのが昨年中ごろには281EBと60倍近くになっていることを挙げた。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/nmg/20100216/212828/?ST=nmg_page

2010年の記事なので281EBになったのは2009年のことですが、情報量は増大し続けています。ちなみに単位のまとめは下記の通り。

  • キロ(k)・・・103を表す単位
  • メガ(M)・・・106を表す単位
  • ギガ(G)・・・109を表す単位
  • テラ(T)・・・1012を表す単位
  • ペタ(P)・・・1015を表す単位
  • エクサ(E)・・・1018を表す単位

情報量が増え続ける中での回答として、積み上げた情報ではなく、流れてくる情報に注目する傾向が強くなっています。

・金融に端を発する価値観の変化
ケタ違いの金額が個人によってやり取りされるようになりました。例えばリーマンブラザーズの元CEOリチャード・S・ファルド・ジュニアは1993年から2007年の間に5億ドル(約526億円)の給与を受け取ったとされています。1968年に衝撃を与えた三億円事件がありますが、まさにケタ違いの報酬です。

ハリウッド映画でも小説でもマンガでもアニメでも銀行強盗や身代金の要求がチャチなものになりました。かといって強欲を否定することもできません。そうしてわかりやすい悪役もいなくなりました。ダークナイト、SAW、マネーボール、ヒミズ、なんとなくそれに対する答えを模索している気がします。

・分裂したアイデンティティの許容
キャラクターやアイデンティティは自分が対する社会の鏡像として成立しています。例えば会社で働く自分と、友人と過ごす自分は少し違います。そして別のキャラクターは別の社会があるから成立します。だから友人と会社の上司が同席したらどのキャラクターで行くか迷います。

前のソーシャル化とも繋がってきますが、その社会はインターネットの世界で融合しつつあります。そうした場合、どういう変化が起こるのでしょうか。

・震災と原発が明らかにしたもの
震災と原発は分けて考えてますが、それぞれにおいて個人や社会や組織が直面した時、どのように機能して、また機能しないのかということが明らかになりました。

・独裁体制の終了
チュニジア、エジプト、リビアや金正日の死去、北朝鮮はまだ先行きはわかりませんが独裁体制の多くが終了しました。カストロの辞任も今年ですね。一方で国内の政治局面ではリーダーシップが求められています。

・コンピューターの枠を越えて
スマートフォンやタブレットPC、キンドルなどの発明によってインターネットが引続き開放されて来ています。これらの発明がスティーブ・ジョブスやジェフ・ベゾスの独裁よってつくられたというのも面白いです。インターネット解放戦線は今後どのように展開していくのでしょうか。


・ソーシャルゲームとコンシューマーゲーム
最後にソーシャルゲームです。個人的にソーシャルゲームが面白いゲームになることを望んでいます。またコンシューマーゲームが相対するのはソーシャルゲームユーザーだけではありません。オープンワールド系、FPS、ネットワーク化、モーションセンサーなどを含めてコアゲーマー向けにどういったものが提供されるかが楽しみです。

最後の方はちょっと駆け足になってしまいましたが、2011年に個人的に印象的だったことを列挙してみました。来年こそは良い年でありますように!









2011年10月16日日曜日

どんどんだす

先月の連休に小規模なhackathonを企画しました。

ハッカーソン(Hackathon:Hack と Marathon を合成した造語)は、同じテーマに興味を持ったデベロッパーが集まり、互いに協力して コーディングを行うイベントです。ハッカソンは短時間で集中してグループコーディングを行うため、スキルの向上させるたでけなく、大きな充実感と達成感を得ることができます。
https://sites.google.com/site/devreljp/Home/hackathon-in-a-box

それぞれに刺激を受けて非常に有意義な時間でしたのですぐにでは無いと思いますが企画をしたいと思います。その時に作ったものとは別物なのですが、その時に思いついたものを週末で作ってみました。

基本的な考え方としては次の2点です。
・今ある18歳未満の年齢確認ページはごまかし。18歳未満でも余裕で見れる。
・子供からインターネットを始めれる環境整備は必要だと思う。

そこでFacebookのAPIを使って年齢確認をするサービスをつくろうと思い、プロトタイプを作って見ました。

http://facebook20.heroku.com/

登録ページでリンク先が出てしまっているので、このままではあまり意味はないかも知れませんがあくまでプロトタイプと言う意味で作って見ました。そこで触っている内にFacebookAPIの仕組みを使って、履歴書とか自動生成できるのではと思って別のサービスを作って見ました。

http://resumebook.heroku.com/

こうして考えてみるとアイディアを実施してみると新しいアイディアが生まれるものなのだと思いました。最後にまた引用で。


アイデアって、無くなるとかじゃないんですよ。
創作意欲が無くなるっていうことが、アイデアが無くなるっていうことなんです。だから「描こう」と思ってさえいれば、アイデアって出てくるから、「アイデアが無くなるかも…」とか恐れてちゃいけないんですよ。どんどん出す、貯金しとかない、みたいな。


一番ヤバイのは「どーでもいいかな」って思うことなんですよ。
粘りがなくなるというか。本当はもっとそこでガーッといかなきゃいけないのに、「こんなもんでいいかぁ…」とか、思っちゃう感じがね、ヤバイんですよ。


荒木飛呂彦




2011年8月8日月曜日

モノづくり以外の部分













モノづくり以外の部分についての雑感を書いてみたいと思う。それはマーケティングやプロデュース、ビジネスモデルなどと呼ばれたりする部分になる。

まず始めにどんなに優れたものでも伝える手段がなければ広がることはない。だからそれを届ける手段が必要になる。だからどんなに優れた画家であっても、一枚も売れずにこの世を去ったりする。マーケティングというと、人のふんどしで相撲をとるといったイメージを持つかも知れないが、ものを世界に届けたいと思うのならば、それは必要なのだ。そしてその循環がなければ次にモノを作る元手がなくなる。

さらに言うならば、このモノを届ける道筋も、優れた道路設計や都市設計があるように創造的行為となると感じている。モノ自体が空虚だった場合は詐欺行為のような印象を与えることもあるのだと思うが。

次にどう伝えるか。人にメッセージを伝えるのは難しい。なぜなら同じ言葉でも、個人個人によってイメージする像が異なるからだ。だから、いろいろな言葉を選び、相手と自分の共通な言葉を探して伝えていく必要がある。時には針の穴を通すような作業を延々とさせられる気になる時もある。優れたキャッチコピーとは、これができている言葉なのだと思う。それに加えて、スパイスが効いているとなお良い。相手がスパイスの味を確認できた時、「ああこれに俺は気づいた」と思う。そうすることによって、今度はその言葉が相手のものになる。

ただどうしても全員に伝えることは、理解させることは現実的には不可能だ。世界中の人と同時に会話はできない。だから誰に伝えるのかが大事になる。そしてどの様に有限の資源を配分するかということになる。

ちょっと主観的な推測も入っているかも知れないが最近面白いなと思った具体例を書いてみる。

・ドラゴン桜は東大受験をテーマにしたマンガだが、編集の佐渡島さんはマンガコーナーだけでなく、参考書の横に置いてもらうよう働きかけた。ドラゴン桜は受験生にも届くマンガだと判断した。

・ AKB48。優れたアイドルを探しだすのは相当な資源が必要となる。しかも美的センスは偏りがあり、共通解を出すのは難しい。だからその資源を削り、選び出す過程を作る方へ資源を投入した。

・韓流アイドル。優れたアーティストを探しだすのは難しい。だから原石が入っているかどうかは判断する資源を削り、とりあえず磨き上げ、物量を増やすことに資源を投入した。


下の二つは、先に書いたようにモノ軽視につながりやすく、モノが軽くなってしまえば使い捨てや詐欺的な印象を与えるといった点も補足しておく。ただこうして、考えてみると色々な問題を含むことは承知ながら、非常に興味深く読み解ける。最近、流行している「カーヴィーダンス」というやつも、マーケティング手法においても見事なような印象を受ける。

最後に、どうしたらこうした方法を考えつく事ができるのか。それに対して今思っていることは 「部分から全体を想像すること」、「複数のことを同時に走らせること」、「空気を創りだすこと」だ。ちょっと長くなってしまったので、説明は割愛してコクリコ坂の例を最後に記す。

・コクリコ坂のモデルは横浜だというキーワードを設定した。そしてKDDIと横浜市と協力してモデルとなった横浜市の名所をスタンプラリーするパンフレットを作成した。そして最後のスタンプはAUショップで押すこととなり、そこで景品がもらえる。

2011年7月28日木曜日

2つの助言













起業してる高校の時の同級生に合ってきた。2つのことが印象に残っているのでまとめておく。

物事には将来性とリスクという二つの側面があって、その天秤を持っていることが起業家には必要だということ。また特に将来性を見るにはポジティブさが必要だということ。お前が起業家になるのかどうかは知らないが、起業家になるにはそのポジティブさが必要だと。

もう一つ。ビジネスをするには、ニーズを持っている人やお金を払う人と、話をまとめる必要がある。それが伝わらない時、相手がネットのことが分からないから伝わらないと思っているならば、それは大きな勘違いだということ。要は「なに屋さんなのか」ということが伝わっていない。それが伝わらなくても成立するビジネスもあるんだろうけど、それって面白いか?

すごく当たり前のように聞こえるかも知れなけど重い言葉だった。

2011年7月24日日曜日

原宿ウェブ研究所 第八回

原宿ウェブ研究所の第八回の講義。
http://www.hwl.jp/

今回で講義の内容は全て終了。前回と同様に今週の作業の状況を皆で報告してフィードバックをもらう。進捗の状況はまちまちだったけど、一ヶ月後に完成したものの発表があるので本来的にはそれが最終回にあたる。自分とは異なるフィールドのに接し、広い世界が生まれ、大きなものが動き始めるということについてじっくり考える良い機会だった。

今後もメンバーとの交流を続けたいという話をして第八回の講義は終了した。 近日中にできたものについては報告できると思います。

原宿ウェブ研究所では7月19日に学生向けのセミナーをやるそうなので、興味がある方は参加してみてはどうでしょうか。
http://blog.hwl.jp/archives/3928162.html

個別に話を聞きたいという方は聞いてください。Twitterもしくはコメント欄でもOKです。

 追記:Facebookとかで言ってしまったけど作ったのはhttp://sgtsu.com/です。