2008年2月26日火曜日

大組織から小組織へ 

大型コンピュータからITへ

「ITはバブル」は皮肉な見方
IT革命の本質は正確に理解されていない

 ⇒IT革命の本質とは、「大型コンピュータと専用回線からなる、高価で信頼性の高いシステム」が「パソコンとインターネットからなる、信頼性は劣るが安価なシステム」へ移行したこと

・ 大型コンピュータと専用回線の時代
・ 大組織と小組織の格差が消滅

 ⇒IT革命より、大組織と小組織の情報処理能力における格差が消滅

・ パケット通信の思想
信頼性は低いが安いことが重要な技術
   ⇒誰もが気軽に使えるようになり、市場の範囲が著しく拡大したことを意味する。

ITは分権的経済との親和性が高い

ITが変える企業と企業の取引
拡大するBtoB
⇒部品調達のような企業間の電子商取引はBtoBによりコスト削減と生産効率の向上に大きな効果
GEやシスコの例
広がるeマーケットプレイス
コラボラティブ・コマースへの動き

   ⇒製造業全体がグローバルな分業体制に移行しつつある。

一九四〇年体制(2)-ITに対応できるか

ITは柔軟な企業間関係を要求する
系列維持ではままごとのようなもの
   ⇒取引相手が固定では、インターネット化しても大きなコスト削減効果を期待できない

ルノー・日産のオプティマ計画
日本的大組織とは相容れないIT
 ⇒系列企業との関係により、効率の悪いところは切るということができがたい

進展するBtoC
   ⇒料金規制と新規参入規制の撤廃が重要
日本はIT先進国にあらず
回線整備だけではIT革命は進展しない
 ⇒「ソフト」、とりわけ社会構造面の問題が重要である

IT時代の勝者は誰か
競争による価格低下
 ⇒コスト削減と同時に模倣する業者が参入し、価格引き下げへの競争圧力も働く
  ⇒参入は、超過利潤が正の限り続き、利潤は「正常利潤」まで下がる。

誰がどこで超過利潤を得るか
 ⇒模倣ができないものは、従来より高い利潤を手にする事ができる。(レント)
 ⇒供給の増加に時間がかかる場合も類似の利益が発生(準レント)

デジタル・デバイドという幻
 ⇒一時的・過渡的現象 

IT革命のネガティブな側面

伝統的ビジネスの崩壊という破壊的効果
 ⇒「中抜き現象」により、失業が増加する。
  ⇒米国の場合こうした変動を経済全体として吸収できたが、日本では、きわめて大きな社会的摩擦と雇用不安が生じる

情報知識関連産業の危機
   ⇒情報の供給が無料化し、情報・知識関連産業が崩壊するという問題

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