2011年6月19日日曜日

インサイドジョブを見てきた

















映画インサイドジョブを観てきた。内容はWikipediaより。

2010年のドキュメンタリー映画である。第83回アカデミー賞では長編ドキュメンタリー映画賞を受賞した。リーマン・ショックを始めとする世界金融危機の実態を、専門家や政治家へのインタビューなどを交えて暴いていゆく。

ドキュメンタリー+インタビュー+金融という固い内容だけれども個人的には面白かった。登場人物は金融界のオールスター。著名元投資家ジョージ・ソロス氏、IMFのドミニク・ストロス・カーン専務理事、シンガポールのリー・シェンロン首相、フランスのクリスティーヌ・ラガルド蔵相、コロンビア大学ビジネス・スクールグレン・ハバード学長、ハーバード大学のマーティン・フェルドスタイン教授、ニューヨーク大学のヌリエル・ルービニ教授、FRBの元議長であるポール・ボルカー氏、ニューヨーク州の元知事であるエリオット・スピッツァー氏など。

映像では元米財務長官のペンリー・ポールソン氏、現米財務長官のティモシー・ガイトナー氏、元FRB議長のアラン・グリーンスパン氏、現FRB議長のベン・バーナンキ氏、元リーマン・ブラザーズCEO(最高経営責任者)のリチャード・ファルド氏、中国銀行業監督管理委員会 主席顧問アンドリュー・シェン氏などらが登場。あとナレーターはマッドデイモンなんだね。


一覧はこちらを参照 http://www.imdb.com/title/tt1645089/fullcredits#cast

内容は映画に譲るとして、ふと思ったこと。ジョージ・ソロス氏は著書「ソロスは警告する」でも書かれているように、自身の哲学である「再帰性」の問題といわゆるユダヤ・キリスト教的な終末論という「直線的な歴史観」とは相容れないものなのでは無いのかということ。

以下、ちょっと難しいけどwikipedia−ジョージ・ソロス−の再帰性の項目。

再帰性の定義として、人間が世界を知識として理解しようする機能を「認知機能」と呼ぶ。また、人間が世界に影響を与えようとし、改造しようとする機 能を「操作機能」と呼ぶ。認知機能においては、世界の現実的な姿が独立変数、観察者の世界理解が従属変数となる。ここで、世界worldの現実的な姿を 「W」、観察者の世界理解understandingを「U」、認知機能(認知cognitionの機能function)を「FC」とする と、"FC(W)→U"と記述できる。一方、操作機能においてはこの関係が逆転して、観察者の世界理解が独立変数、世界の現実的な姿が従属変数となる。操 作機能(操作manipulationの機能function)を「FM」とすると、"FM(U)→W"と記述できる。つまり、UがWを、WをUが規定し あう関係となっており、この双方向的な状況においては確たる結果を生み出すことは不可能となる。
この双方向的な干渉を、ソロスは「再帰性(reflexivity)」と名付けた。


ということを考えるとジョージ・ソロス氏はいわゆるユダヤという視点では異端なのではないいだろうか。こういった端々のことを考えても面白い。あと音楽も意外とかっこ良かった。

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