http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/08/28/20690.html
mF247の優先交渉権を1000万2000円でクエイクが落札した。
入札競争をリアルタイムで見ていたんだけど
1000万1000円まではひろゆき(2ch)が競り合っていた。
70万あたりからの値段の競り合いは結構面白かった。
役割を終えたということでサービス終了は寂しいが
ヤフオクで交渉権って言うのも丸山茂雄さんらしくていい。
mF247はインディーズアーティストのための楽曲を提供する場所であった。
Radioheadの、「購入者が値段を決められるアルバム(無料でもOK)」を
提供したのもこのサイトだった。
ちなみに247とは24時間7日間という意味である。
僕はインディーズ音楽が好きだし、ウェブのサービスということで
サービス開始当時からかなり注目していた。
ニコニコ動画の人気からも、
「アーティストが表現する場所」
はいつの時代も求められているんだろう。
(大量削除の話は置いておこう)
音楽+ウェブという意味ではLast.fmと似ているが
表現の場所という意味ではmF247は大きく異なる。
ウェブサービスを提供する上で、「サービスの内容や質」と同時に
「誰に提供するのか」ということを考えるのは重要だと改めて思う。
音楽や映像がウェブで表現されるようになって、
そのうちゲームや書籍もウェブでもっと表現されるようになるだろう。
もちろんそれは「全てをウェブで」ってわけではないし、
インディーズや二次創作物だけの世界だけかもしれないが
少なくともゲームなんかはパッケージや流通のコストを考えると
ウェブで完結してしまった方が効率が良さそうではある。
飯野賢治さんと西健一さんがiPhone/iPod touch向けに
netonicaというゲームを販売するが
やはりiPhoneのすごい点の一つはSDKからi-Tunes storeまで、
「モノを作って、そして、ユーザーまで届ける」という仕組みが
全て揃っているということだろう。
すなわち「アーティストが表現する場所」には
「作品を生み出す現場」と「流通・プロモーションの仕組み」
かなり密接に関係しているし、そこには微妙なパワーバランスが存在する。
例えば任天堂はファミコンを販売していたときはカートリッジを通じて
各ゲーム製作会社から利益を上げていたし、
そのためカートリッジの販売価格は1万円前後した。
これは質の良いソフトを提供するという意味では効果があったのだろう。
(クソゲーもあったがそれは愛されるものでもあった。たぶん。)
一方、このことによってインディーズや二次創作の場として
カートリッジを利用することは難しくしてしまった側面もあろう。
それはきっと業界全体として新しい活力を失うことにもなってしまう。
ユーザーが集められなければビジネスとして成立しないように
クリエーターが集まらなければサービスとして存続できないのではないか、
そして、それらを如何にデザインしていくべきかを
考える必要があると思うのです。
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